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2010.08.11 17:08|市町村の試み
■福岡市「3ヵ月遅れでヤギ放牧 耕作放棄地の再生へ実験。脱「口蹄疫」復興も着々」
福岡市は5日、宮崎県の家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」感染拡大を受け実施を見合わせていた、ヤギの放牧による耕作放棄地の再生実験を始めた。市営観光牧場「もーもーらんど油山牧場」で飼育するヤギ2頭を西区元浜の耕作放棄地(18アール)に移動。雑草の食べ具合などを調べ、農地再生につながるか検証を行う。実験は本年度の新規事業で、市内2カ所で5月から開始する予定だった。同牧場のヤギは感染が確認されていなかったが、多くの来場者と触れ合っていたため実施を延期。宮崎県で7月27日に家畜の移動・搬出制限区域がすべて解除されたことを受け、約3カ月遅れでスタートした。放牧されたヤギは最初は草を食べなかったものの、次第に慣れたのか口にするように。土地管理者の吉村正義さん(71)は「草取り作業が任せられるのなら農作業がかなり楽になる。暑さに負けずに食べてほしい」と話した。実験は10月までで、6日には能古島(西区)の耕作放棄地(20アール)にも同様にヤギ2頭が放牧される予定。 (2010/08/06付 西日本新聞朝刊)

yagi2ヤギの写真

■全国の自治体等によるヤギによる除草等、ヤギがまちづくりに活躍している話を聞くようになりました。
最近、私たちの住むまちの、近くの公園や公有地、企業や個人所有の廃虚・空き地、河川や森林の清掃等がほったらかされて草ボーボーの所が目立ちます。豪雨災害の原因でもあり、環境上も、防犯上も大いに問題です。これらは、地方自治体の財政難に起因していたり、経済不況による企業撤退や所有者の管理責任問題としてクローズアップされています。ある市の環境保全課では、広報誌に「あき地に繁茂した雑草が放置されたままだと、犯罪や火災の発生原因となる恐れがあります。あき地の雑草は所有者(占有者または管理者)の責任で処理しなければなりません」とのお知らせを載せたりしています。一方、最近、ヤギによる除草等、ヤギが、まちづくり・地域活性化に活躍している話を聞くようになりました。特に、地方自治体等では、ヤギによる公有地や空き地の除草、耕作放棄地等の農地保全事業を予算化してきています。農林水産省等の公的機関での実験でも、ヤギの除草等の効果は認められていて、地方自治体だけでなく、民間企業や個人の方によるヤギ利用の活動が全国で拡がってきています。いままでも、地域力「どこどこ」で多くの事例を取り上げてきましたが、再度いくつかご紹介します。
→鳥取県農林水産部八頭農林局「平成22年度予算。東部地区和牛・ヤギ放牧支援事業の事業内容」
→鳥取県八頭総合事務所農林局「和牛・ヤギの放牧による農地等保全の取り組み」 (H19~20のまとめ)
→鳥取県米子市市役所「弓浜遊休農地がヤギの放牧できれいに除草されました」 (2008年11月7日)
→兵庫県加西市市役所「市役所でヤギの放牧開始」 (平成19年10月2日)
→前橋市「イノシシ駆除にヤギ放牧 住民、被害軽減に期待」 (産経ニュース2009.3.16)
→日光市「耕作放棄地へのヤギ放牧活動助成事業実施要綱」 (平成20年5月1日告示)

090628ヨロンのヤギ_1526~01

■ヤギによるまちづくりをすすめてみませんか。ヤギの考えられる活躍の場を挙げてみますと、
「山羊の食性を利用し除草活動」
「山羊糞を堆肥として利用した畑での野菜作り」
「山羊による耕作放棄地の保全、農地等の鳥獣対策。森林の伐採跡保全」
「山羊を介して行う、地域の高齢者や児童等との環境教育・セラピー等を目的とした交流」
「山羊の乳製品等の開発や観光等による地域の活性化」等などがあります。

shin yagi_kankyo (鳥取環境大学のヤギ)

□鳥取環境大学ヤギ部 
鳥取県の鳥取環境大学では、開学したばかりの2001年5月に部活として「ヤギ部」が発足。「山羊を飼うことや利用することを通じて、様々な環境問題を解決・改善する方法を見出し実践すること」を大きな目的として、様々な活動に取り組んでいます。今年は、積極的に地域住民や自治体などからヤギによる除草の依頼を受けています。
→鳥取環境大学「ヤギ部」HP
□ヤギによる除草システムが特許申請中
→(有)アルファーグリーンの「ヤギによる舌刈管理システム」

(マコ)
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2010.04.28 13:28|市町村の試み
□地方分権改革を進め「地域主権」の実現に向けた、政府の取り組み
政府は、地方分権改革をさらに深めた「地域主権の実現」を目指し、地域主権戦略会議の設置を閣議決定し、当面の課題と進め方として「地域主権戦略の工程表」を発表しました。先日、成立した21年度補正予算や22年度予算においては、地方公共団体が自由に使える財源を増やし、地域のニーズに適切に応えられるようにする地方交付税を増額しました。国土交通省では、地方公共団体が行う社会資本整備について、これまでの個別補助金を原則廃止し、社会資本整備や基幹事業の効果を一層高めるための事業を一体的に支援するため創設された、地方公共団体にとって自由度の高い総合交付金として、「社会資本整備総合交付金」を発表。総務省は、昨年「地域力の創造・地方の再生」への取り組みとして緑の分権改革本部を立ち上げ、「緑の分権改革について」を発表。地域で消費するエネルギーや農産物の自給率を高めたり、固有の歴史・文化などを生かした観光や産業を振興したりすることを通じ、地域の雇用や資金循環を創出、経済活性化や社会の「絆(きずな)」再生を目指す取り組みを始めました。
また、政府は、地域主権の改革をすすめる関連3法案(①内閣府の「地域主権戦略会議」を法制化する地域主権推進一括法案②地方自治関係の重要事項を協議する「国と地方の協議の場」法案③自治体の自由度を高める地方自治法改正案)を国会に提出、3法案の成立後の夏頃には、国が自治体に使途を指定する「ひも付き補助金」の廃止や、国の出先機関の整理統合などの方針を含めた「地域主権戦略大綱」を策定する予定です。
⇒「地域主権」の実現に向けた、地域主権戦略の工程表(案)【原口プラン】 (内閣府HP)
⇒「緑の分権改革について」 (総務省HP)
⇒「緑の分権改革の推進について」 (総務省HP)
(全文掲載。後半に「地域力の創造・地方の再生」の三つの重点取り組み「緑の分権改革の推進」「定住自立圏構想の推進」「過疎地域などの条件不利地域の自立・活性化の支援」の、わかりやすい概念図があります) 
⇒「社会資本整備総合交付金について」 (国土交通省HP)
⇒「社会資本整備総合交付金のあらまし」 (国土交通省HP)

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□地域のことは地域に住む住民が決める「地域主権」
地方分権改革とは、国の権限と財源を、できる限り地方へ移すことであり、都道府県の権限も同様に、基礎自治体と呼ばれる市町村へ委譲し、住民生活に身近な行政は、地域の自治体で担える仕組みを整えていくことです。政府は、さらに、地方分権改革を深めた「地域主権の実現」を目指していますが、まだ、私たちには、「地域主権」とは何かとか、具体的な姿も見えてきません。内閣府のHPを見ると、『地域のことは、地域に住む住民が決めるのが、「地域主権」』とあります。繰り返しますと、「地域に住む住民が決める」とあります。地域のことを、地域の住民と行政が共に決めていくということでしょう。
⇒「地域主権の推進について」 (内閣府HP)

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□市町村の都市計画力、まちづくり力
「地域主権」とは、単に、権限と財源が地方自治体に移って、地方自治体が自由に使える予算が増えるということだけでなく、行政は、住民のために何をするのか、何ができるのかが問われる時代です。これからの地方自治体とりわけ市町村には、都市計画力、まちづくり力が求められるでしょう。市町村の能力は、職員の質と量、首長や幹部のリーダーシップが大きいのですが、例えば、NPOの日本都市計画家協会では、これからの市町村の都市計画力、まちづくり力として、
①地域主権のまちづくりへの取り組みの主体性(ex低炭素都市づくりへの取り組み等)
②市民に身近なきめ細かな市民目線(exローカルな都市計画や街並み保全・景観保全計画の策定力)
③市民の知恵と専門家の連携(ex各種審議会への市民委員、専門家の登用)
④人にやさしいインフラ整備(ex新たな公共交通基盤整備等)
⑤まちづくりの財源確保力
⑥情報公開、市民参加、
を掲げ、市町村の「能力」とは、政策立案、計画策定、地域運営、それらの前提となる合意形成、広域的調整への対応、迅速な事務処理を通じた実行力等に至る総合的な概念、としています。良いですね、一般市民として、そんな、地方自治体のまちづくりの計画力に、大いに期待するものです。これからの地方自治体は、目指すべき将来像の実現に向けて、地域の住民と共に協働し公平で公正なまちづくりを行なうため、住民との合意形成力や協働の仕組みやルールづくり、まちづくり条例や議会条例等の制定等の策定力も必要となってくるでしょう。それらは、今、全国の地方自治体が取り組んでいる、総合計画の基本構想や基本計画、また施政方針に具体的に明記し、決意を示すことが問われる時代ではないでしょうか。
もちろん、一番大事なことは、私たち住民自身が、私たちにとっての「地域主権」とは何なのかを考え、まちづくりに関心を持ち、積極的に協力し、行動することが求められる時代です。

【参考】『地域主権。果たして地方はそれに答えることができるのか』
「地域主権」を地方自治体はどう活用し、住民に何をもたらすことができるのか。地域の立場から地域主権を考える、「地域から考える『地域主権』フォーラム」が、5月21日は、佐賀県武雄市で行なわれます。
⇒フォーラムの詳細はココをクリック・・「地域力(ヂカラ)どこどこ」の4月21日掲載

(マコ)

2010.04.21 12:02|市町村の試み
地方分権改革とは、国の権限と財源を、できる限り地方へ移すことであり、都道府県の権限も同様に、基礎自治体と呼ばれる市町村へ委譲し、住民生活に身近な行政は、地域の自治体で担える仕組みを整えていくことです。政府は、さらに、地方分権改革を深めた「地域主権の実現」を目指しています。しかし、単に、権限と財源が地方自治体に移り、地方自治体が自由に使える予算が増えるということだけでなく、地域の市民・住民にとつて、「地域主権」とは何なのか、を考える必要があります。政府が描く日本の将来像としての「地域主権」だけでなく、私たち一般市民にとっては、何なのか、どうなるのかを、地域全体で考える「場」が欲しい、それが「どこどこ」の問題意識でした。

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(写真は、推定樹齢3,000年の「武雄の大楠」。平成元年、環境庁による全国巨樹・巨木林調査で、全国第6位の巨木と発表された大楠は、武雄神社の御神木。樹根の部分に、12畳敷の空洞があり、天神様が祀られています)

■【地域から考える『地域主権』フォーラム】
この度、佐賀県武雄市で開催される【地域から考える『地域主権』フォーラム】の企画趣旨は、『地域主権推進一括法案が国会に提出され、本通常国会で成立する見込みである。地方が主張していた分権改革の全体からすれば、本法律は、第一歩にすぎないが、長年のぞんでいた一歩であることは紛れもない事実である。限られた権限ではあるが、それをどう活用することができるのか。それが今後の自治体に問われる時代になった。果たして地方はそれに答えることができるのか。住民に何をもたらすことができるのか。今、我々は何をすべきなのか、焦点をあえて限定することなく、広く議論を行いたい』です。全国の市民、NPOや各種団体、自治体職員、議員、研究者、ジャーナリズムの皆さん、参加してみませんか。
※今回のフォーラムは、2010年8月19日、20日に行なわれる、第24回自治体学会「佐賀武雄大会」のプレフォーラムとして、自治体学会佐賀武雄大会地元運営委員会の主催で行なわれます。
□日時:平成22年5月21日(金)午後1時30分~午後5時15分
□場所:武雄市文化会館小ホール(佐賀県武雄市)
□参加費:無料
□主催:自治体学会佐賀武雄大会地元運営委員会
□後援:佐賀県、佐賀県市長会、佐賀県町村会、佐賀大学、(社)日本JC佐賀ブロック協議会
□登壇者
【基調講演】
廣瀬克哉氏(法政大学法学部教授、自治体学会企画部会長)
【パネルディスカッション】
パネリスト:廣瀬克哉氏(法政大学法学部教授、自治体学会企画部会長)
       神吉信之氏(ローカル・マニフェスト推進ネットワーク九州代表)
       前田隆夫氏(西日本新聞社)
       日野稔邦氏(佐賀県統括本部政策監グループ)
コーディネーター:加留部貴行氏(日本ファシリテーション協会会長、日本ボランティアコーディネーター
          協会運営委員長、九州大学大学院統合新領域学府特任准教授)
□申込み:5月12日(水)までにお申込ください。
□問い合わせ先 自治体学会佐賀武雄大会地元運営委員会事務局
 電話:0952-25-7360〔佐賀県統括本部政策監グループ〕E-mail : sagatakeo2010@yahoo.co.jp
⇒「地域から考える『地域主権』フォーラム」の概要と申し込み方法
(自治体学会佐賀武雄大会地元運営委員会事務局)
⇒自治体学会佐賀武雄大会地元運営委員会のスタッフブログです
参考)第27回全国自治体政策研究交流会議&第24回自治体学会「佐賀武雄大会」 
テーマ :「地域力が未来を拓く~佐賀武雄から『維新』の風が吹く~」
日 時 : 2010年8月19日(木)~8月20日(金) 
⇒自治体学会「佐賀武雄大会」の企画概要、研究発表の公募について(自治体学会HP)

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国から地方へ、権限と財源の移譲、地域のことは地域で、という「地域主権」のキャッチフレーズは、スッキリとした言葉ですが、まだ、具体的な姿は、はっきりとしていません。報道によると、政府は、既得権益を死守しようとする中央官庁の抵抗にあい、市町村から要望の強かったまちづくりに直結する権限の委譲の多くが見送られそうだとか、その理由として、市町村には専門知識を持つ職員が少ないとかとかの声も聞こえてきます。一方、これから、地方財政の悪化・税収減少の地方自治体にとつては、職員の増員もかなわず、国や県から移行される業務の負担増のなか、果たして、地域の住民や団体・NPO等からの様々な要請への対応や、共に協働して、まちづくり・地域活性化に取り組むことが、質的にも量的にできるのだろうか、という不安の声もあります。
これからの地方自治体には、都市計画力、まちづくり力が求められます。目指すべき将来像の実現に向けて、地域の住民や団体・NPO等と協働し、公平で公正なまちづくりを行なうための仕組みづくりと決意が問われる時代です。もちろん、私たち市民が、私たちの住むまちの市政に無関心ではいけません、まちづくりに関心を持ち、積極的に協力し、行動することが私たちにも求められる時代です。今回の「地域主権フォーラム」は、私たちのまちづくりに大いに関係があります。私たち一般市民も、5月21日は、佐賀武雄に行きましょう。

(マコ)

2010.02.09 13:19|市町村の試み
「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律」(愛称:歴史まちづくり法)は、「歴史的風致」(「地域におけるその固有の歴史及び伝統を反映した人々の活動とその活動が行われる歴史上価値の高い建造物及びその周辺の市街地とが一体となって形成してきた良好な市街地の環境」(第1条)と定義されています)の維持及び向上を図るために平成20年11月に施行された法律です。
現在,様々な理由で歴史的な建造物などが急速に減少してきており,「歴史的風致」が失われつつあります。こうした状況を踏まえ,文化財行政とまちづくり行政が連携し,「歴史的風致」を後世に継承するまちづくりの取組を、国(文部科学省(文化庁),農林水産省,国土交通省の共管)が支援するための法律です。城跡や古墳、歴史的建造物などを核に歴史的風致に優れた街づくりに取り組む市町村が「歴史的風致維持向上計画」を作成し,国の認定がなされると,市町村は、歴史的建造物などの復元や街並み再生などの法律上の特例や各種事業費の半分から三分の一の助成支援を国から受けられるものです。
昨年末、京都市が選定されましたが、この度、弘前市、水戸市、長浜市の歴史的風致維持向上計画が認定されました。

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■弘前市、水戸市、長浜市の歴史的風致維持向上計画が認定されました。
(文部科学省(文化庁),農林水産省,国土交通省。平成22年2月4日発表)
⇒歴史的風致維持向上計画の弘前市、水戸市、長浜市の認定について (国土交通省HP)
□歴史的風致維持向上計画は、これまでに認定された12計画(金沢市。高山市。彦根市。萩市。亀山市。犬山市。下諏訪町。佐川町。山鹿市。桜川市。津山市。京都市。)に加えて、新たに3計画(弘前市。水戸市。長浜市)が認定されました。
⇒全15計画の詳しい歴史的風致維持向上計画が見れます。 (国土交通省HP)

【参考】 「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律」(愛称:歴史まちづくり法)について
⇒「歴史まちづくり法」の概要図 (国土交通省HPより)
⇒「歴史まちづくり法」について大変わかりやすい解説 (文化庁HP)
⇒「歴史まちづくり」についてのパンフレット (国土交通省HPより)

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■歴史的風致維持向上計画づくりは、市町村の地域活性化・まちづくりのテーマです。
地域の「歴史的風致」を後世に継承する、歴史的風致維持向上計画によるまちづくりについては、誰もが異論のないところです。この計画が国に認定されると、国は計画の中の各事業の二分の一か三分の一の助成を行います。逆に言うと、各事業の二分の一か三分の一は、市町村の予算=私たちの税金が使われることになります。単に観光や文化財保護等のために国から助成を受けるだけのことではなく、私たちの住むまちの将来のまちづくり・総合計画に係るテーマであり、財政問題であります。市町村の総合計画とは、向こう10年間の、市町村の目標とする将来像を明らかにし、その実現のための政策の柱を設定するとともに、施策展開の全般にわたる基本的方向を示すもので、市町村運営の基本となる総合的かつ計画的なまちづくりの指針となるもので、私たちの税金の使い道を示すものです。従って、歴史的風致維持向上計画をつくるにあたって市町村は、「総合計画」の中で位置づけ、また、どれくらいの予算規模で、どのような事業を行うか等は計画段階で、市民に公表する責任があります。例えば、景観行政団体になっている市町村は、既存の景観計画との関わりとの説明が必要であり、また、歴史的風致維持向上計画のなかの歴史的風致の候補や重点区域設定に関しては、住民や持ち主からの要望もあり、さまざまな施策やプランが錯綜し、住民からみると極めて分かりづらいものです。
各市町村には、まちづくりの将来図を示し、歴史的風致維持向上計画の意義や予算を住民に丁寧に説明し、住民が歴史まちづくりに参画していく住民参画の会議等の場や仕組みづくりが求められています。


(マコ)


2009.12.17 19:51|市町村の試み
今日は文化財の話題です。12月、文化財の「重要文化的景観」の「選定」等が発表になりました。
このあまり耳慣れない、「文化的景観」ですが、文化財保護法第2条に「地域における人々の生活又は生業及び当該風土により形成された景観地で、我が国民の生活又は生業の理解のために欠くことのできないもの」と定義されています。名勝地のように国のレベルで高い評価を得ての「指定」とか「登録」ではなく、地域に残された固有のものを積極的に保護対象に「選定」しようというものです。棚田や里山や用水路などの「文化的景観」は、現在も地域の人々が守り、継承している、まさに生きている景観と言えましょう。これらのうち、都道府県や市町村の申し出により、特に重要なものを「重要文化的景観」として「選定」することができる、文化財保護法の中でも、特に地域に主体性のある制度です。年末、年始に、全国の文化財保護の事例を見ながら、あなたのまちの、これからのまちづくり・地域活性化を考える事例としてはいかがでしょうか。
□文化財の体系図
日本には遥か昔より様々な文化が栄え、移り変わってきました。その中で実に多くの貴重な文化が創り出され、今日の世代まで守り伝えられてきました。文化財保護法では、文化財を有形文化財、無形文化財、民俗文化財、記念物、文化的景観及び伝統的建造物群の6分野として定義しています。これらのうち、わが国にとって歴史的・芸術的・学術的価値が高いとされるものを「指定」、「登録」及び「選定」し、重要文化財や登録有形文化財、重要文化的景観としています。その中でも特に価値の高いものを「指定」して国宝・特別史跡等としています。(文化遺産オンラインHPより)
⇒「文化財保護の体系」(文化遺産オンラインHP)

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■「重要文化的景観の選定及び追加選定について」 (文化庁、平成21年12月11日発表)
文化的景観は,日々の生活に根ざした身近な景観であるため,日頃その価値にはなかなか気付きにくいものです。文化的景観を保護する制度を設けることによって,その文化的な価値を正しく評価し,地域で護り,次世代へと継承していくことができるのです。文化的景観の中でも,文化財としての価値から特に重要なものについて,都道府県又は市町村の申出に基づき,「重要文化的景観」として選定することができ、文化的景観の保存活用のために行われるさまざまな事業,たとえば調査事業や保存計画策定事業,整備事業,普及・啓発事業に対しては,国からその経費の補助が行われます。(平成21年12月1日現在,重要文化的景観として全国で15件が選定されています。この度の発表で、全国で19件が重要文化的景観となりました)
⇒「文化的景観とは」 (文化庁HP)
□この度、以下4件の重要文化的景観が選定されました。
・石川県金沢市「金沢の文化的景観 城下町の伝統と文化」
・長野県千曲市「姨捨の棚田」
・徳島県勝浦郡上勝町「樫原の棚田」
・長崎県平戸市「平戸島の文化的景観」

以下2件は選定地域が追加選定されました。
・熊本県上益城郡山都町「通潤用水と白糸台地の棚田景観」
・大分県日田市「小鹿田焼の里」

⇒「重要文化的景観の選定及び追加選定について」 (文化庁HP)

■「重要伝統的建造物群保存地区の選定について」 (文化庁、平成21年10月16日発表)
市町村の申出等に基づき「選定」される文化財としては、他に「重要伝統的建造物群保存地区」があります。これも、地域に主体のある制度で、地域のまちづくり・活性化に参考になります。伝統的建造物群保存地区は、城下町,宿場町,門前町など全国各地に残る歴史的な集落・町並みの保存が図るものです。市町村からの,「重要伝統的建造物群保存地区」の申し出を受け、「選定」するものです。選定されると、市町村が行う修理・修景事業,防災設備の設置事業,案内板の設置事業等に対して補助し,税制優遇措置を設ける等の支援が受けられます。(重要伝統的建造物群保存地区は、38都道府県74市町村86地区、約15,900件の伝統的建造物が保存すべき建造物として特定されています)
⇒□重要伝統的建造物群保存地区とは (文化庁HP)
□この度、以下2件が選定されました。
・愛媛県西予市「西予市宇和島町卯之町伝統的建造物群保存地区」が新規選定。
・島根県大田市「大田市温泉津伝統的建造物群保存地区」の範囲拡大が選定。

⇒重要伝統的建造物群保存地区の選定について (文化庁HP)

【参考】
■「登録有形文化財(建造物)の「登録」について」 (文化庁、平成21年12月11日発表)
登録有形文化財(建造物)の「登録」について、新たに135件の建造物を「登録」するよう答申したと発表がありました。有形文化財のなかで、保存及び活用についての措置が特に必要とされる文化財建造物を「登録有形文化財(建造物)」とし、近年の国土開発や都市計画の進展,生活様式の変化等により,社会的評価を受けるまもなく消滅の危機に晒されている多種多様かつ大量の近代等の文化財建造物を後世に幅広く継承していくために作られたものです。
⇒「登録有形文化財(建造物)の「登録」について」 (文化庁HP)

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■これは便利です。お気に入りに登録され、「日本一周、文化財の旅」はいかがですか。
国が文化財保護法によって「指定」「登録」「選定」した全ての文化財情報がご覧になれます。
ひとつひとつがデータベースとして楽しく見ることができます。(文化庁HP)
⇒「国指定文化財など」 (文化庁HP)

【九州・沖縄の選定、登録】
※「重要文化的景観の選定」
今回選定された、長崎県平戸市「平戸島の文化的景観」。今回、追加選定された、熊本県上益城郡山都町「通潤用水と白糸台地の棚田景観」と大分県日田市「小鹿田焼の里」。既に選定されている佐賀県唐津市「蕨野の棚田」の4地区が選定されています。
※「重要伝統的建造物群保存地区の選定」
福岡県は、平成21年6月に選定された、黒木町黒木在郷町他3件、佐賀県は4件。長崎県は、20年6月に選定された平戸市大島村神浦の港町他3件。大分県は1件。宮崎県は3件。鹿児島は3件。沖縄県は2件が選定されています。
※「登録有形文化財(建造物)の登録」
今回、長崎県東彼杵郡波佐見町の「旧波佐見町立中央小学校講堂兼公会堂」。
熊本県菊池市の「姫井橋」。宮崎県宮崎市の「宮崎神宮の神殿他11件」が登録されました。


(マコ)

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福岡の情報サイト「ふくおかサポートねっと」の編集部です。九州・沖縄の注目ニュースを中心に発信します。

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